VMDの基本を解説！店舗売上アップのコツと商品の効率的な選定方法。

VMDとは

ビジュアルマーチャンダイジング(VMD)とは、商品の魅力を視覚的訴求し、その特徴やメリットをより強調する小売業界の商品戦略です。 VMDの目的は顧客の関心を引き付け、購入に向けての動機づけをすることです。  簡単に言うとVMDとは売りたい商品を見えやすくして買いやすくすることとなります。  VMDを戦略的に行うことで売上アップに大きく貢献します。そのためには、どの商品をどの位置に配置するかが非常に重要なポイントとなります。

VMDの基本的な考え方

最初に店舗/売り場におけるVMDの基本となる考え方を共有させていただきます。

①夢・楽しさ・憧れが伝わる売り場

②お客様が快適な気分になれる売り場

③欲しい商品がすぐに買える売り場

④売りたい商品が目立っている売り場

⑤他店と差別化されたオリジナル性をもった売り場

以上の考え方基にVMD戦略を計画し、最終目標として売上アップ・利益アップを目指していきます。

VMDの3つの重要な専門用語

VMDの3つの重要な専門用語のVP、PP、IP を説明します。

ビジュアルプレゼンテーション（VP）

一つ目は魅力的な演出の顔作る【ビジュアルプレゼンテーション】（VP）です。ブランドのコンセプトやイメージを全面に打ち出し、来店のきっかけにつなげるといった考え方でスペースを作ります。VPにおいては特に店舗の通路に面している部分のディスプレイやショーウィンドウを重要視しています。

ポイントオブセールスプレゼンテーション（PP）

二つ目は興味のある商品をすぐに見つけられるようにする【ポイントプレゼンテーション】（PP）です。おすすめ商品や人気商品を目に付きやすいところに配置し店内で顧客が行動する客動線を作るという考え方です。コーナーを組んだりマネキンなどを用いて顧客の興味を引くことが重要です。

アイテムプレゼンテーション（IP）

3つ目は買いやすい陳列の場をつくる【アイテムプレゼンテーション】（IP）です。顧客が商品を選びやすく手に取りやすい環境を作るという考え方でスペースを作ります。例えば似たような商品を近くに並べて比較できるようにする。色やサイズは規則的に陳列するといったことが商品を購入してもらうためには効果的なのです。

VMDがなぜ重要なのか

VMDが経営戦略的になぜ重要なのか、その理由を考えてみます。

１．ブランドのイメージを伝えることができるから

VMDを考える際に、店舗のコンセプトを明確にする必要があります。これにより、自社ブランドの強みや顧客に評価されているポイントを言語化しやすくなります。自社ブランドのポイントを言語化できると、社内で共有しやすくなり、スタッフは共通の認識を持って接客できます。視覚と接客の組み合わせにより、顧客へのブランドメッセージが一層伝わりやすくなります。このような要素が、ブランディングの強化を可能にし、小売業界における差別化が可能となります。

２．売上向上が期待できるから

人は視覚から多くの情報を取り入れる傾向があり、そのために商品が視覚的に「見やすい」「わかりやすい」陳列になっていることで、購買意欲が高まるとされています。たとえば、整然とした陳列は商品を迅速に見つけやすくし、魅力的なPOPがあれば購入後の変化をイメージしやすくなり、購買意欲を刺激できます。こうした視覚的アプローチが、小売業界においても売上アップに繋がるためです。

３．業務効率化につながるから

顧客が商品を探しやすい陳列は、店舗スタッフも商品管理を効率的に行うことができます。また、ブランドコンセプトをスタッフ全体で共有できることは、サービス提供において一貫性を確保し、接客や説明がブレることがありません。さらに理解が深まることでスタッフの教育コストを抑えることにも繋がります。戦略変更が必要な場合でも、最低限の説明コストで対応でき、複数の店舗を運営している場合でもスピーディーに反映できるメリットがあります。

VMDを考えるうえで便利な在庫分析ツール

VMDにおいて最も重要な商品選定ですが、属人的な感覚に沿って進めてしまうと売りたい商品・売れる商品だけをピックアップしてしまいがちです。そうなると特定の商品のみ売れてしまい、欠品による機会損失もできてしまいますし、逆に在庫があり売るべき商品が日の目を見ず売れなくなってしまいます。VMDを考える際は在庫状態を把握したうえで、「今売るべき商品」を見つける作業が重要です。それは結果的に売上アップ・利益アップに繋がります。

LTV-ZaikoはVMDを考える際非常に便利なツールとなっています。商品状態がわかりやすく可視化されており、今売るべき商品がデータ分析により選定できるようになります。

ZPM（ざいこ・ポートフォリオ・マネージメント）分析

　入荷在庫から不良在庫までを在庫状況に合わせて７つのグループにセグメントし各在庫情報を可視化します。　

　在庫分析の結果はチーム内外の誰でも確認できる事で管理がシンプルになり、マークダウン対象商品の抽出や、分析結果を元にサイト内の商品構成を変更するなど、在庫情報をMD部署以外でも多部署で活用する事が出来るようになります。 　ZPM分析は作業効率化とマークダウンによる値引損失を防ぐことで、粗利を上げる事を目的にした分析です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。VMDは店舗売り上げを左右する重要な戦略の一つです。今一度考え方を見直し、売上アップ・ブランドイメージアップを試みてください。