基準在庫法と百分率変異率を使い、適正在庫高を求める方法~月ごとの変動を加味した計算~
基準在庫法と百分率変異率を使い、適正在庫高を求める方法~月ごとの変動を加味した計算~
適正在庫高を計算する方法
基準在庫法と百分率変異率はどちらも季節変動などを加味して月ごとに必要な適正在庫を計算するための計算式となっています。
どちらを使うかは在庫回転率で判断することができます。
基準在庫法は年間商品回転率6回以下の買回品で使用される計算式です。
一方、百分率変異法は、年間商品回転率6回以上の最寄品で利用される計算式です。
一見複雑な計算式となっていますが、理解することで適正在庫を求めることが可能です。
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適正在庫を保つ目的
適正在庫を保つ最大の目的は過剰在庫を防ぐことです。
ここで過剰在庫の弊害をまとめてみます。
1.商品の劣化や陳腐化による商品価値の低下
2.見える化の妨げになり問題の早期発見の遅れ・誤発注の原因
3.在庫管理の人件費・倉庫代などの費用の負担
4.キャッシュフローの悪化
5.スペースの圧迫による販売機会の損失
在庫を過剰に持つメリットとしては欠品による販売機会の損失を無くせることくらいでしょうか。
上記のことから適正在庫とは「欠品が出ない最低の量」となります。
基準在庫法
まずは基準在庫法の計算式について解説していきます
基準在庫法は年間商品回転率 ≦ 6の低回転率の買い回り品などに適しています。
月初適正在庫高=
当月売上高予算+(年間売上高予算/年間予定商品回転率)-(年間売上高予算/12)
ここでいう(年間売上高予算/年間予定商品回転率)は平均在庫高のことを指します。
また、(年間売上高予算/12)は月平均売上高予算のことを指します。
言い換えると
月初適正在庫高
=年間平均在庫高 + (当月売上高予算 – 月平均売上高予算)
となります。具体的な数字をもとに計算してみます。
年間売上高予算が3000万円、年間商品回転率が5回店の小売店があったとします。
その月の売上高予算700万円の場合の月初適正在庫高は、
平均在庫高=3000万円÷5=600万円
月平均売上高予算=3000万円÷12=250万円
月初適正在庫高=600万円+(700万円-250万円)=1100万円 となります
別の月の売上高予算が100万円だった場合の月初適正在庫高は、
600万円+(100万円-250万円)=450万円 となります
要は平均在庫高からその当月予算と平均予算の差分を加えて適正在庫高とする考え方です。
百分率変異法
次に百分率変異法の計算方法について説明します
百分率変異法は商品回転率が6回以上のもの、何度も在庫が入れ替わるものに適した計算方法です。
基準在庫法は額面の差額を適正在庫に反映させていましたが、
百分率変異法は率で見て年間平均在庫高に50%を影響させるというものです。
月初適正在庫高=
平均在庫高×50%×(1+(当月売上高予算/月平均売上高予算))
式に書くとわかり辛いので、例を見てみます。
年間売上高予算が3000万円、年間商品回転率が10回店の小売店があったとします。
その月の売上高予算400万円の場合の月初適正在庫高は、
平均在庫高=3000万円÷10=300万円
月平均売上高予算=3000万円÷12=250万円
月初適正在庫高=300万円×50%×(1+(400万円/250万円))=390万
別の月の売上高予算が150万円だった場合の月初適正在庫高は、
300万円×50%×(1+(150万円/250万円))=240万
LTV-Zaikoは在庫全体の可視化が可能なツール
LTV-Zaikoを使うことによって今ある在庫を販売開始日からの経過日数と消化率を計測し、独自に定めた7象限に自動的に振り分けます。
これにより商品の好調・不調を分かりやすく可視化することが可能で、余剰在庫も簡単に見つけることができるようになります。
SKU単位での商品登録設定もできるので、季節性の高い商品は早めの終売設定をしたり、定番商品は入荷ごとに閾値を設定し直したりできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。適正在庫を求める方法として基準在庫法と百分率変異率を紹介しました。
在庫回転率が何回転だろうとどちらの式でも求めることが可能です。
ただし、6回転以下なら基準在庫法を使い、6回転以上なら百分率変異率を使ったほうがより正確に適正在庫を求めることができます。
在庫管理は前年踏襲で行うのではなく、このような計算方法を用いて適正在庫を導き出しすことで過剰在庫や欠品を防ぐことができます。
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